iPhoneのマイクを使いこなそう
ちょっと間が空いてしまいました。
こんにちは、島村楽器Webサイト担当のトグチです。
前回のブログでは、まずはご挨拶という感じでこれからこちらのブログではどんなことをご紹介していくかについて書いてました。
で今回は、前回のブログの最後にも書いたように、nanaをもっとも手軽に録音する時に必ず使う、iPhoneに内蔵されているマイクについてのお話をしたいと思います。
因みに今回の内容は、nanaが動作するiPhoneの各モデル・iPod touch・iPadで参考になります。
こんなiPhoneの持ち方をしていませんか?
まず普段みなさんがnanaで声を録音をする時に、良くある録音スタイルとしては下の写真のような感じだと思います。
この状態をiPhoneではなく、本物のマイクで再現してみるとこんな感じです。
ん‥‥何か気づきませんか?
というのは冗談でw、そうなんです。マイクが逆さまになってしまっているんです。
今までこの方法で録音していた人はショックかもしれませんが、この方法でいい感じの音が録れていればそれは「正解」だと思います。
ただマイクの向きをきちんとするだけで、もっともっといい音で録れるかもしれないので、ぜひ挑戦して見てください。
マイクの音が拾える範囲「指向性」
ではマイクの向きがどれだけ音の違いが出るのか、ちょっと実験して見ましょう。
やり方としては、音が出て来るスピーカーの前にiPhoneを置いて、録音しながらクルクルしてみてください。
写真はレコーディング初心者の方向けに販売しているDVDでの一コマで、声を出してマイクを録音しながら、マイクを置いたろくろ回転させることにより、マイクが録音できる範囲を視覚的に説明しているシーンです。
島村楽器 / DVD エンジニア直伝 レコーディング入門 1
|
島村楽器 / DVD エンジニア直伝 レコーディング入門 2
|
実際に試してみると分かるのですが、iPhoneが反対の方向を向くとマイクとスピーカーの距離がそんなに変わらなくても、音が小さくなってしまうのがわかります。
これはマイクには音を拾える範囲「指向性」というものがあるからなんです。
下の図はマイクが360度のどの範囲の音を拾えるかを示した図です。
(Photo by wikipedia)
iPhoneのマイクも音を綺麗に拾う範囲が決まっているので、その範囲の中で音を出すことが、もっとも良い音で録音出来るという事になるんですね。
という訳でベストな持ち方はこんな感じ
マイクの指向性を理解した上で、どんな風に声を録音すれば良いか再現するとこんな感じになります。
声が出て行く方向とマイクの向きが水平になるようにしてみましょう。
自分がもっとも歌いやすい形になるのが大事なので、顔を上げて歌うのが歌いやすい場合は、
こんな感じにすれば良いと思います。
イヤホンマイクの場合は?
iPhoneに付属するイヤホンマイクで録音をしている時も原理は同じになります。
ただイヤホンマイクは内臓マイクより明瞭に録音する事は難しいので、より綺麗に録音したい場合は、内臓マイクで録音してみると良いと思います。
マイクの特性 = マイクの音色
と考えて、作品ごとに使い分けて見るのも面白いかもしれません。
重ね録りの場合はイヤホンをすることになるので、もし内臓マイクで録音したい場合は、付属のイヤホンマイクではなく、普通のイヤホンにして録音をしましょう。
より素敵な録音生活を
いろいろ紹介して見ましたが、いかがでしたでしょうか。
せっかく一生懸命歌ってみたのに、なんかイメージと違う。コラボして行ったら音が綺麗じゃなくなってしまった等々、録音する前のほんの少しのひと工夫でかなり変わってくると思うので、ベストなマイクの向きをぜひトライして見てください。
次回以降も、nanaにアップする音をワンランク上にするちょっとしたひと工夫を紹介して行きますね。
それではまた。