綺麗に録れる録音レベルを設定しよう-最初に録音編

こんにちは。
島村楽器 Webサイト担当のトグチです。

今回は前回の続きで、録音した音の話の続きとして、nanaで最初に録音する時のコツについてお話します。
前回のお話を前提にしていくので、忘れてしまった方・はじめて読む方はこちらを一度目を通してくださいね。

ステップ1 まずはレベルメーターをチェック!

まずは録音ボタンを押した時の状態で、レベルメーターをチェックすることがとても大切です。
リハーサルとして音(声)を出してみましょう。
この時のコツとしては録音する時に一番音量が上がるところでリハーサルするのがコツです。

メーターがプラスの場合


リハーサルした時にメーターが 0より上になってしまっている時は、音が歪んでしまっています。
音(声)を小さくするか、小さくすると音色が変わってしまうのであればマイクを離してみましょう。

メーターがマイナスの場合


逆にメータが 0より下になってしまっている時は、音は歪んでいませんが環境音・ノイズの音量はそのままに、原音が小さくなってしまっているので、良い音で録音出来ません。
この場合は音(声)を出すのを大きくするか、マイクを近づけてみましょう。

理想は 0に合わせる


という訳で理想は、メーターのゼロに音量を合わせる形になります。
nanaのアプリに限らず音を録音する時や、楽器でミキサーなどで音量を調整するような時は、レベルをゼロに合わせるというのは、良い音にするための基本中の基本の作業になります。

ちなみにメーターをマイナスにした時とゼロに揃えた時の比較がこんな感じになります。

いかがですか?原音の音が小さいと環境音・ノイズが目立つようになるのがわかると思います。

でもこうするとコラボした時とかに音が大きくなり過ぎるのでは?

と思われた方、その通りです。
そこでステップ2になります。

ステップ2 作品の種類を確認

次に録音する音がどのような作品になるのかを考えてみましょう。

まずは弾き語りのケースですが、基本的にこのケースは自分が歌って演奏することを同時に行い録音して完結するものなので、レベルメーターのゼロを意識して録音すれば大丈夫です。
でもnanaはコラボしてこそのnanaなので次にコラボするケースを考えてみましょう。

気にする点は「コラボの回数」と「自分が録音する音の役割」

コラボの場合は実際にいろんな人とコラボして作品が完成した時のことをイメージすることが大切です。

複数名で唄ったり楽器を重ねる場合は、例えば

  • 合唱曲なら最初から最後まで音が重なるので何人で歌うのか
  • 「かえるのうた」の場合は輪唱ですが、同時にどれだけの声が重なるか

というような事をイメージすれば、自分が最初に録音する際にどれ位の音量にするべきかイメージしやくすなります。

次に「自分が録音する音の役割」についてですが、nanaは今の仕組みでは最初に録音した音はコラボされても音量が変化することはありません。
なので楽器でも声でも自分が録音する音が作品の中でどんな役割になるか考えてみましょう。

  • リードボーカルであれば、それなりの音量にしておかないとバックバンドの後ろで歌っているような作品になってしまいます
  • カッティングギターの音などは、曲にリズムや雰囲気を作る役割だったりするので、音量を抑え目にしておくといい感じになるかもしれません

ステップ3 実際の調整方法

コラボ作品のイメージが固まり、録音する音の音量が決まったらこのように設定してみてください。
レベルメータは最初に書いたようにゼロに来ているようにしてください。
そして録音画面にある音量調整フェーダーで、イメージした音量になるように音量を調整しましょう。

調整が出来たらレコーディングスタートです。
この時の設定やマイクの距離などは、メモなどして覚えておくと良いと思います。

わざわざこんな手間をかけるなら、最初にレベルメーターがマイナスになっていれば録音して良いのでは?

と思った方もいると思うので、こちらの図をご覧ください。

いかがですか?
レベルメーターでゼロになるようにしてから音量調整フェーダーで調整した場合、環境音やノイズが小さくなっているのがわかると思います。
ここで紹介した手順で録音をすると「ノイズが少ない綺麗な音で録音できる」ということです。

次回はコラボする時のコツをご紹介します

完成品を想像しながらというのは、読んでみると難しいイメージを持ちますし、実際に悩む所ではありますが、これこそ「創作の楽しみ」なんだとトグチは思います。
今回ご紹介した録音方法をトライしてみて「あ、音が綺麗になった」と思っていただければ嬉しいです。

今回はnanaで最初に録音をする場合を前提にお話をしたので、次は今回の応用編としてコラボする時の方法についてご紹介します。

それではまた。